Tシャツでアイスクリーム

 

あるプロジェクトがきっかけで日頃考えていることが私の中で生き生きと動き始めている。

● エアコンに頼らないこと
● 風、太陽などの自然エネルギーを存分に活用すること
● 一度蓄えた自然エネルギーを逃さないこと
● 再生資源である木を使うこと

これらは、私が今まで住宅制作活動の「プランニング」において実践してきたこと。あくまでも「パッシブ(ソーラー)プランニング」であり、設備を多用する「アクティブ(ソーラー)プランニング」ではない。すなわち、それは設備に頼ることのないプランニングの工夫、言い換えれば間取りや断面計画の工夫で実践しようとすることなのだ。

夏は微風を捉えて住まいの中に気流を発生させる。
冬は太陽光を家の中に蓄え、逃さない。

この2点は、費用のかかる設備投資をしなくても設計の工夫で可能な知恵なのだ。かつての日本家屋がそうであったように、自然とともに暮らす知恵である。
ただし、かつての日本家屋そのままでは、「夏をもってすべし」がいうように夏の涼しい暮らしの知恵でしかない。現代生活では冬の豊かな暮らし方の視点を圧入することと痛感する。
かれこれ40年ほど前、北海道から東京に出てきた私に、なんて東京の冬は寒くて貧しい暮らしぶりなんだろうと感じたことが源流として流れている。『どてらにこたつでみかん』 VS『Tシャツ姿ストーブの前でアイスクリーム』は笑い話ではあるが。

 

2016年COP(気候変動問題に関する国連気候変動枠組み条約締約国会議)でパリ協定が発効された。それは、世界平均気温の上昇を1.5~2℃までに抑えることを目標にしようという指針である。
これは、エネルギーの浪費をやめ、有限かつ温暖化を促進する化石エネルギーの使用を大幅に減らそうという目標だ。
それは、自然エネルギーを積極的に使い、一度得たエネルギーを有効に使おうということと同義と考えて良い。
現在最もよく聞こえてくるキーワードは「脱炭素」。かつては、サスティナブル・デベロップメント(持続可能な開発)とも言われていた。次世代につけを回さない開発。それをさらに具現化するキーワードとして脱炭素がいよいよ動き出したと考える。もうすでに1980年代から同じことを指針としてきているのだと改めて考えさせらるのだ。

 

築40年、100坪、各室にバスルームを持ったかなり贅沢な木造家屋が目の前に現れた。古いといえば古い。少し前であれば、スクラップ・アンド・ビルドだったはず。セントラルヒーティングで全館空調されたであろうその館は、やはり脱炭素を目指してリノベーションする必要があろう。
木造家屋の心臓部にシロアリが巣食っていないか、建物は不同沈下していないか、基礎は生きているか、そのためのチェックが必要である。それらのチェックで延命可能と診断されたら、徹底的にリノベーションを行いたい。

その際には、やはり

● エアコンに頼らないこと
● 風、太陽などの自然エネルギーを存分に活用すること
● 一度蓄えた自然エネルギーを逃さないこと
● 再生資源である木を使うこと
を念頭におきたい。

この脱炭素の指針のもとこの館が延命再生されることは、地球人類地域住人の持続可能な具体的手法になると考える。

能書きはさておき、安く快適にそして人間らしく暮らせるすまいに再生させることが第一目標であることはいうまでもない。
冬の寒い時期、太陽光の恩恵を受け、Tシャツ姿でアイスクリーム片手にのびのびと動き回れるすまいが理想的だ。

 

 


■ 建築模型のつくりかた

ホワイトモデルと呼ばれる建築模型のつくりかたを動画で紹介します。01 道具紹介 → 02 スチレンペーパーカット編 → 03 組み立て編 → 04 スタディ模型「シンプルな風の建築」の説明の4編で構成されています。

01 道具紹介

02 スチレンペーパーカット編

03 組み立て編

04 スタディ模型「シンプルな風の建築」の説明

2015年5月9日(土) 10:00〜16:00
葉山芸術祭「建築模型をつくろう」のワークショップを予定しています。
場所は、佐山建築研究所地下ガレージです。
〒240-0112 神奈川県三浦郡葉山町堀内1315-1

お問い合わせは、佐山まで。
090-3337-7359
046-877-1091
m.sayama@mac.com

参考サイト

■ 葉山芸術祭2015に参加しています


■ 葉山芸術祭2015に参加しています

参加テーマは「建築模型をつくってみよう」です。展示開催期間は、4/29(水)〜5/17(日)です。
我々、建築設計のプロは設計過程でデザインをスタディするときに、頭の中で考えるだけでなく簡単なホワイトモデルといわれる1/100〜1/50程度の模型をつくります。ホワイトモデルでは形の善し悪しだけではなく、光りの入り方なども、チェックできます。そのホワイトモデルの作り方はちょっとしたコツがわかれば意外と簡単につくることができます。

4/29〜5/17の葉山芸術祭期間中は、基本的にホワイトモデルと写真パネルの無人展示となりますが、5/9(土)には簡単なワークショップを予定しています。そのワークショップでは、実際にホワイトモデルをつくっていただきます。材料、道具は予約に合わせて、主催者側で用意します。要予約ですのでお気軽にご連絡いただきたいと思います。

<ワークショップ「建築模型をつくってみよう」の概要>
■ 主なワークショップ対象者:
・建築デザインに興味があるかた(子供から大人までどなたでも)
・いずれ家を建てたいと思っているが、どんなすまいがよいか迷っている方
・他の工務店やハウスメーカーで計画中だけど、その計画内容でよいか自分で模型をつくってみたい
・純粋に模型をつくってみたい方
・風の建築に興味のある方
・などなど

■ 制作予定模型:
シンプルな風の建築

■ 模型制作コーチ:
佐山 希人(葉山)
安井 俊夫(小田原)

■ 予定日時:
2015年5月9日(土)10:00〜16:00

■ 予約期日:2015年5月8日(金)12:00まで

■ 参加費:無料

■ 連絡先:
佐山 090-3337-7359 あるいは m.sayama@mac.com
佐山建築研究所 046-877-1091

■ 会場:
神奈川県三浦郡葉山町堀内1315-1
佐山建築研究所地下ガレージ

車でお越しの方は、ご予約時近くの無料駐車スペースをご案内します。
4/29(水)〜5/17(日)の期間中、展示見学のみの場合もご連絡いただければご案内いたしますので佐山までお問い合わせください。

会場へのアクセスイメージと会場の様子です。

○ 葉山芸術祭オフィシャルサイト
○ 佐山建築研究所 FB 関連記事


■ 車にまつわるエトセトラ

現在、乗っている車は所有期間14年、走行12万キロを超え、まだまだこれから20年20万キロを目指そうと乗り続けるつもりだった。それが最近、定員5名に対して5名乗ると後部座席が狭く感じられるようになり、消費増税のタイミングも重なり、5名が窮屈せず乗ることができる車の検討をはじめた。また、あなたの車はエコ的ではないので毎年の自動車税は全く減税の対象になりませんよとハガキでおカミが通告してきていて、まんまとおカミの政策にのることとなったのだ。私の個人的な趣味の車であれば、ヘビーデューティーな4躯車を洗車もせずがりがりと乗りたいところだが、きっかけは「5名窮屈せず」といったことなのでその線で探りを入れていくことになった。

ところで、私の車遍歴を備忘録としてメモる。

・1台目(1979年〜1982年頃):ステップバン(ホンダ)〜記念する所有車1台目。大学生の足として、通学とサーフィンに使用。軽でありながらフラットな荷室を土足厳禁にし、着替えや仮眠にと重宝した。

・2台目(1983年頃):ビートル(フォルクスワーゲン)〜友人から3万円で買い受けたぼろぼろの車。意外とエンジンは良く回り、毎日松戸から房総半島へ往復していた。

・3台目(1985年頃):シティ(ホンダ)〜休日にちょい乗りするだけなので、燃費と小回りを優先した。マッドネスの「ホンダホンダホンダ〜」のCMが懐かしい。

・4台目(1987年頃):ゴルフ(フォルクスワーゲン)〜買い物用の足として。あるとき思いっきりハンドルを切ると「バキッ!」と音がして操作不能に。そのままお釈迦になる。

・5台目(1990年頃):ライトエース(トヨタ)〜家族旅行も視野に入れた当時のミニバンタイプ。初めての新車。デリカ4躯との比較でやむなくこの車に。

・6台目(1993年頃):ランドクルーザー40(トヨタ)〜岩手の出張先で出会う。そのまま盛岡から乗って帰る。よく走りウインチ操作も面白かった記憶に残る車。関東地区ではディーゼル車の規制が始まり乗り換えに至る。

・7台目(1994年頃):チェロキースポーツ(ホンダ)〜ホンダが扱うクライスラーの車。燃費3km/L弱と燃費に苦しめられ1年ほどで手放す。新車購入時の半分以下で放出。

・8台目(1995年〜1997年):300TDTディーゼル(メルセデス)〜同車を所有している友人から燃費の良さを聞き即乗り換える。ディーゼルにもかかわらず、高速走行のスムーズさと燃費に魅了される。軽油15km/L程度だったと記憶。エアコン不良で廃車に。この頃から、普段使いのサンダル君(軽トラ)との2台所有になる。

・9台目(1997年〜2001年):280TE(メルセデス)ステーションワゴン〜燃費の良さで同じ車種に乗り換え。九州の現場や屋久島まで葉山から往復した。どっしりと安定感があり高速走行も苦にならない良い車だった。エンジンのピストンが摩耗してオイル燃焼が始まったため乗り換え。走行距離20万キロを超えていた。

・10台目(2001年〜2014年):C200(メルセデス)ステーションワゴン〜前者に比べて軽い感じになるが、燃費と走行性能は変わらず良い。とてもしっくりときたのか所有歴最長不倒。まだまだ乗りたかった。この間軽トラは4台ほど乗り継ぎ、現在はホンダの軽バンとの併用。

ざっと振り返ると、ホンダ、VW、トヨタ、メルセデスを相棒として選択してきたようだ。その時々の目的に応じて選択されたようで、当時のライフスタイルを物語るが、総じて、走行性能、燃費、荷室の折り合いが良い車に乗り継いできたように思う。さて、今回はどうか。全く同じ指向性であろうか。

現在の所有しているガソリン車に乗り始めた14年ほど前、ハイブリッド車なる電気+エンジンを搭載した車が登場した。気になっていた。当初から、知り合いが社用車としてプリウスに乗りその性能を賛美していた。結果として燃費が良い車は、有限な化石エネルギー消費量が減り地球にローインパクトなことは理解していた。興味を持ったのはその辺にあった。しかし、そのプリウスは荷室が小さくバーニーズマウンテンドッグが家族にいた当時では全く視野に入らなかった。今回も面白そうな車だが荷室がネックになると思っていた。ところが、調べ始めるとプリウスのワゴンタイプそれも7人乗りが2年ほど前に登場していたのだ。昔密かに好きだった娘が良い感じに年齢を重ね私の好みの女性に変貌を遂げていたかのように次世代候補車としてすっと視野に入ってきたのだった。彼女に目もくれず口説き始めてもっと良い子が居たと後悔してはならぬと手探りであたりをゆっくりと見回した。何気なく飛び込んできたのが、PHEVなる電気自動車。身なりはミドルサイズの4躯車だが、電気だけで60kmは走るという。それも充電スタンドがなければガソリンで発電して走り続けることができるという。プロのインプレッションも見ると4躯車の性能は充分で、電気自動車の静かな走りもできると。その電気容量は災害時、家庭用の電気量10日分に相当する蓄電能力があるともあった。未来志向の全く新しいスタイルの車のようだ。5人乗りしかないが未来志向の電気自動車かあ!とグラッと気持ちが揺らいでいるときに、7人乗りで燃費15km/Lのガソリン車が目にとまる。フォルクスワーゲンのミドルサイズミニバンだった。また、ホンダのミドルサイズミニバン6人乗りも横目に入ってきた。一通りラインナップが出そろった。まずは5人を超える定員を持つものに絞るも4躯の電気自動車には興味が尽きず試乗に至る。その走りは面白いも皆が口をそろえて言うように、かつ売りたくないのではないかと思えるくらいにデザインが良くない。乗る面白さはあっても所有する面白さに欠けた。災害時に威力を発揮するとは言え、心をつかむには至らなかった。やはり定員5人を超える車に絞った。

焦点は3列目シートの居住性と燃費。メルセデスの3列シートでステーションワゴンタイプにも惹かれたが、価格と燃費が求めるものと違い脱落。VWの3列シートはあくまでもエマージェンシー対応でしかなく視野から外れる。ホンダのミドルサイズミニバンのハイブリッド車は、3列シートはそこそこ居住性は高いが総合的な乗り心地は軽トラの域にとどまった。結局、3列シート車では一番の燃費を誇ったトヨタのハイブリッド車に軍配が上がる。街を見渡すと至る所で走っている。レアな車を所有する喜びはほとんど無いが、実用車として所有する喜びはありそうだ。

話は変わるが、薪ストーブを選択する際も同じような視点がある。オープンタイプのマントルピースや焚き火の炉台型は家の中が暖まりにくく、薪の消費量も多い。給気制御型の薪ストーブも車に劣らず、様々なタイプがある。再安価の薪ストーブは燃焼室で焚いてそのまま煙を煙突から放出させ、燃費も悪い。もうかれこれ30年以上も前から、クリーンな排気と高燃費の薪ストーブが開発されていて、価格はそこそこ高いが実用性は高い。そのタイプは庫内で燃えた薪の煙をもう一度燃焼させて、薪の持つ潜在的な熱エネルギーを高能率で引き出そうとするのだ。触媒を使い煙を別室で再燃焼するもの、薪と同じ庫内ではあるが上部に給気し煙を再燃焼させるもの、などなどその種類も多様化している。それぞれ一長一短あるが、触媒タイプのものが薪から取り出す熱エネルギーが最も高いとされている。我が家にやってきた車のディーラー担当者は、薪ストーブってこんなに暖かいものなんですねえと感心していた。その営業マンの家にもオープン型の薪ストーブがあるという。火が着いているときは暖かいがこんなに暖かくなりませんし、すぐに薪が燃え尽きてしまい薪がいくらあってもたりませんと。お宅の薪ストーブは焚き火台で、ガソリンをジャブジャブ食ってブオーンと走って行く一昔前のアメ車のような感じですかねえ。この薪ストーブは同じガソリン量でも最大限にそのエネルギーを引き出して燃費が良くなる御社のハイブリッド車と同じようなものですかねえと私。

すまいも同じこと。自然エネルギー(太陽や風)を最大限に取り込み、それを外に出さない(断熱性能)ようにして、できるだけクリーンなスタイルになっていっている。設計者の意識がそこにあるかどうかで、その辺の居住性能は変わる。デザインが良くても、価格が安くても、造り手側にその意識がないと居住性は劣ってくる。これからはいかに低燃費で居住性が高く、長く住み続けられるかという視点がもっとも必要ではないか。車も薪ストーブも、ましてや投資が一番大きいすまいもまったく同じ視点なのだと再認識しているところ。すまいの形は多視点的に多様な選択肢の中から厳選されひとつの形となって現れてくるが、今後高性能で心地よいこととは、実はデザインだけではなく、昔からのやり方と技術の融合により燃費の良さを結集させる方向にあるのではないか。私は少なくとも車を選択するにあたりデザインよりもそちらを優先させたのだ。

 

 


■ 湘南テラス106街区デザイン開始

2013年9月21日以降販売予定の土地に下記のご家族を想定して6区画のデザインを始めました。すべて風の建築です。

・映画と本をこよなく愛する4人家族のすまい
・アーティスト夫妻の3人家族と犬一匹のすまい
・ホームオフィス併設の3人家族とご両親との2世帯住宅
・釣り好き、料理好き、アウトドア好きのお父さんが居る4人家族のすまい
・車をこよなく愛する3人家族のすまい
・工房がある4人家族のすまい

松浦建設

家族想定にリクエストがあればコメントしてみてください。
採用される場合があります。